愛機PENTAX Qを使いこなす4:「撮り方の本」を読んでみた

愛機PENTAX Qを使いこなす4:「撮り方の本」を読んでみた

2020年春の新型コロナウィルス感染拡大を機に始めたTwitterの「写真垢」(写真好きを名乗るアカウント)。

キレイな写真を載せたくて、愛機PENTAX Qについて学び直すことほぼ2か月、写真の基本(光・色)やPENTAX Qの基本機能について、マニュアルやガイド本をあらためて読み返し、漫然と撮るだけでなく、自分史上これまでにないほどイメージに近い写真が撮れるようになってきました。

しかし悲しいかな、自分では上手に取れたつもりでも、Twitterでは半ば必然的に、AIがどんどん表示する他の写真垢ツイッタラーの皆さんの写真を、まるで「千本ノック」のように目にすることになります。

中にはまるでこの世のものとも思えないような(ちょっと言いすぎでしょうか?)素晴らしい写真もあって「いったいどうやったらこんな写真が撮れるの??」とますます首をかしげることになってもいるのです。

今回、遊びに行きたいような、まだ出てはいけないような中途半端なままになってしまった2020年秋のシルバーウィーク。Amazonの「Kindle Unlimited 読み放題」サービスを利用して「写真の取り方」本を通読してみたので、皆さんにもご紹介します。

撮り方の本には写真一枚一枚に撮影の意図(狙い)、構図、ピントの位置、レンズやカメラの各設定等の情報が付けられていて、どんな写真がどんな風に撮影されたかを知ることができるのです。

同じようなレベルにある写真愛好家の皆さん、これからなろうとしている皆さんの参考になれば幸いです。

写真の「撮り方の本」とは?

冒頭でも書きましたが、写真の撮り方の本は、文字通り写真の撮り方についての本です。マニュアルやガイド本と違うのは、そのカメラの機能や操作の仕方の説明をしているのではなく「こんな写真を撮るには、こんな意図で、どのカメラで、どのレンズで、絞りやシャッタースピード(そのたもろもろ)を幾つに/何に設定するとこう撮れるんだよ」と教えてくれる本です。

マニュアルやガイド本の場合「このモードは青空を撮る際に使うと、最適なホワイトバランスにしてくれます」といった説明になります。極端な話、その時のレンズや絞りやシャッタースピードなどの情報はないことが多いです。

つまり、撮り方本である程度(カメラはそうそう選べないとして)レンズのチョイスやその時の絞り、シャッタースピードや各種の効果のイメージを学んでおくと、実際に自分が撮ろうとする時に「ここはあんな撮り方かな?」と、例えその通りには出来なくてもイメージができることになります。

「Kindle Unlimited」で今回読んだ本7冊

無尽蔵に本が買えるといいのですが、今回は月額980円で会員になっているAmazonの「Kindle Unlimited 読み放題」サービスで写真の撮り方本を探して読んでみました。

写真の本なので、どれだか頭に残ったかはともかくページの大半は写真なので、気に入った写真が解説されているページを中心に、「あ、望遠なんだ」「あ、こんな時に絞り優先で開放に近くしているだ」といったことを覚えながらどんどん読んでいきました。

【今回読んだ本】

1.PENTAX Q-S1 楠田の取り方
  ー出版者・編者:斎藤千歳氏 写真:楠田圭子氏(2015年11月)

2.PENTAX Q-S1 斎藤千歳作例集
 (副題:フォトグラファーの実写でカメラの実力を知る)
  ー出版者・著者:斎藤千歳氏(2016年10月)

3.PENTAX Q-S1 斎藤千歳レポート
 (副題:だって、そのカメラ触りたかったんだもん)
  ー出版者・著者:斎藤千歳氏(2016年11月)

4.写真の撮り方きほんBOOK
  ー発行:株式会社マイナビ 著者:かくだみほ氏(2015年1月)

5.初めてでもカンタン・キレイに撮れる!星と月の撮り方入門
  -発行:株式会社インプレス 著者:田中達也氏(2016年4月)

6.何気ない風景をダイナミックに変える 絶景写真術 こんな写真が撮れるのか!シリーズ
  -発行:株式会社マイナビ 著者:大丸剛史氏、上杉さくら氏(2015年3月)

7.(書籍)PENTAX Q7撮り方ハンディブック
  -発行:株式会社マイナビ 著者:大丸剛史氏、上杉さくら氏(2014年6月)
   (7冊目はkindleではなく書籍です。)

撮り方本のマイセレクト

それでは、今回通読した「撮り方本」の中で印象に残ったところを共有したいと思います。

1.PENTAX Q-S1 楠田の取り方
 ー出版者・編者:斎藤千歳氏 写真:楠田圭子氏(2015年11月)

これは2冊目、3冊目と同じ斎藤千歳氏の編集による、PENTAX Qを使っての写真の撮り方の本ですがこちらの方が先に出されています。

31枚の写真(31個のテーマ)について、タイトルと設定情報、一言コメントを添えて見開きに写真をバーンと掲載、次の見開きで縮小写真に線を引いて構図やピント位置、各種設定の意図について解説しています。(数枚ある縦構図の場合は左側に写真、右側にタイトルと諸元。)

まず最初の見開き写真とタイトルで第一印象を形成し、右下隅に小さく書かれた情報を見ながら「へー、これも望遠なんだ」とか「なぜここはTOY LENSなんだろう」「露出を下げるのはなぜ?」などとイメージを膨らませて、次の見開きでそれぞれの設定についての短い解説、全体についての10行ほどの説明までを読んで納得する、という事になります。

ある意味、たった30題ですが「こんなシーンに出合ったら参考にしてみたい!」と思う内容になっています。Kindleなら、スマホに入れておいて、撮影のその場で参考にすることもできそうです。

2.PENTAX Q-S1 斎藤千歳レポート
 ー出版者・著者:斎藤千歳氏(2016年11月)

こちらは撮り方の本、という側面もありますが、先に挙げた楠田圭子氏の「楠田の撮り方」以上にPENTAX Qの本です。主に魚眼レンズであるPENTAX 03 FISH-EYEレンズと、PENTAX 06 TELEPHOTO ZOOMレンズで撮った写真だけで構成されています。(ちなみにその前月に出されている「斎藤千歳作例集」の方はフルサイズミラーレス機の47㎜相当にあたるPENTAX 01 STANDARD PRIMEレンズ一本で通したものです。)

この本も副題に「だって、そのカメラが触りたかったんだもん」とあるように、PENTAX Qの独特な位置づけを前提とした著書です。

個別の写真について、タイトルや意図・ポイントの解説は一切ありませんが、(機種と)レンズ、焦点距離、撮影モード(+絞り値、シャッタースピード)、露出補正、ISO、ホワイトバランスなどの情報はそれぞれに付記されています。

著者の意図を想像しながら、こういう設定だとこういう写真を撮ることができるんだな、という理解ができます。

主な題材は著者の愛犬と思われる一匹の犬と、著者の住む札幌近郊での公園や空の風景が中心です。

巻末にあるコメントの副題に「手ぶらのスタイルの優越感」とあるように、発売時に世界最小、最軽量(※公式ホームページ)とうたったPENTAX Qの長所を捉えて表現した一冊となっています。著者曰く(既にデジタル一眼レフやミラーレス一眼を使っている人にも)「機材が小さいというだけで、全く違った気分で撮影できることを教えてくれる。スペック(数値)がどう、こうではなく、「なんかQで撮りたいな」と思えるのがQの最大の魅力」と伝えていて、掲載されている写真もその様な印象を伝えてくるものが集められています。

やはり「PENTAX Q」を持つ人のため(だけ)の撮り方本になっています。

3.写真の撮り方きほんBOOK
 ー発行:株式会社マイナビ 著者:かくだみほ氏(2015年1月)

この本は特にPENTAX Qについてではなく、より一般的な撮り方の本として書かれています。機種はCANON EOS 5Dがメインです。

最初にデジタルカメラの基本、撮影の基本や用品などについて十分に説明した後、「スナップ」「旅行」「風景」「夜景」・・・といったいわばテーマ別に、それぞれ一つから12までの題材について、豊富な実例写真で解説されています。そして最後にはQ&A形式で初心者が直面しそうなチョットしたトラブルの原因や対処法を説明したり、データの管理などについても解説され、全体として1冊で基本的なカメラの操作から実際の撮影、その後の活用までを意欲的に広くカバーした本になっています。

前後を基本的な説明に割かれていて今回の目的とは少しずれましたが、かなり基本的なことが書いてあるので、マニュアルや機種別のガイド本とはまた違う基礎知識を得ることも出来ました。

メインとなる撮り方の部分は一つの題材について縦横を変えてみたり、(広角と標準など)レンズを変えて撮った違いなどが解説されているので、先のPENTAX Qをベースとした撮り方本とは違った、より基本的/一般的な撮り方の知識が広く分かり易く得られます。

4.初めてでもカンタン・キレイに撮れる!星と月の撮り方入門
 -発行:株式会社インプレス 著者:田中達也氏(2016年4月)

コロナで外出自粛を迫られていた4月8日に、2020年最大の満月と言われる「ピンクムーン」が、また8月13日~14日かけてペルセウス座流星群が見られるということで、俄か写真垢の私としても、是非題材として取り扱ってみたいな、と思っていました。

実際にはピンクムーンは雨で見られず、ペルセウス座流星群の方は残念ながらホンの数十分、マンションの階段から目を凝らす時間しかなく、チャンスを逃していました。ただこの頃から月や星の写真も撮ってみたいという欲求は高まってきていました。

実際には愛機のPENTAX Qの200mm相当の06TELEPHOTO ZOOMレンズでは、期待していたほど月に迫れず、月がある夜景、という感じでしたが、その後運動会用に持っていたフルサイズミラーレスのNikon用のFマウントの望遠レンズを、マウントコンバーターでPENTAX Qにつけると、35mm用のレンズの5.5倍の焦点距離が出るということでこれを購入し、溜飲を下げることができたていました。

今回、Kindle Unlimitedで見つけて小躍りしそうになった本ですが、その内容の充実度に圧倒されます。入り口は(星空撮影の)基礎知識から入り、実際の準備について触れた後、テーマ(被写体)別の基本的なテクニック、月・星ならではの撮影の仕方、さらに応用テクニックについて解説されています。特に天体ならではの月や星の運行の軌跡の撮影や長時間露光について詳しく書かれています。

こちらについてはまだ夜の撮影(できれば空気のきれいな空の広いところ)に出かける機会が作れておらず全くの座学ですが、月・星の撮影のイメージを十分に持つことができました。

5.何気ない風景をダイナミックに変える 絶景写真術
こんな写真が撮れるのか!シリーズ

 ー発行:株式会社インプレス 著者:GOTO AKI氏他7名(2015年3月)

まさにタイトルにあるように「こんな写真が撮れるのか!」というような絶景写真と、そしてその「撮り方」が150点近く掲載されている本です。

「いつかはこんな写真が撮ってみたいなー」という気持ちと「きっとすぐには無理だろうなー」という気持ちが複雑に交錯するほど、素晴らしい写真ばかりです。でも撮りたい!

今回挙げた7冊の本の中で最後に、連休が明けてしまってから読んだので、題材についての意図や技術的な知識ーつまりレンズのセレクトや絞り、シャッタースピード構図などーはある程度すんなりと入ってくるのだけれど、実際に自分がそのシーンに巡り合えた時に、そんな風に撮れるのだろうか、或いは「何気ない風景を」と題されているけれども、本当にそんな風景を周りに見いだせるのだろうか、と思うほど、素晴らしい作品ばかりです。

まとめ

今回、外出自粛要請、緊急事態宣言でのTwitter写真垢(アカウント)デビュー、その後の愛機PENTAX Qの操作と写真の基礎中の基礎を学びなおしたうえで、さらに今回のシルバーウィークに「撮り方の本7冊通読」という一連の流れの中で、基礎をある程度押さえたうえで、応用編のしかも自分の愛機での応用編と、機種に拘らない素晴らしい写真とその撮り方を目にすることができました。

実際に自分で素晴らしい写真が撮れるようになるには、実践と学びなおしを繰り返していく必要があるのでしょうが、自分の中に「撮れるようになるかもしれない」「撮りたい」「トライアンドエラーをしていけばきっと撮れるようになる」といった気持ちが芽生えたようです。

季節はいつの間にか秋になりました。野外での撮影も快適にできそうです。今度の週末はぜひ(家族の許しを得て)撮影に飛び出してみたいと思います。そしていつか、素晴らしい写真を皆さんと共有できればと思います。